乙女座

<物語1:与える天使>

いつも、誰かのために動く、心優しい小さな天使がいました。

見返りを求めずに、人を癒すことが自分の喜びなのだと、いつも心に豊かな光りをともして。

ひとり、またひとりと、手を差し伸べる。
こつこつと。
丁寧に。

いつの間にか、与えることが習慣になって、
その習慣が小さな天使の世界をつくる。

その世界は、優しさに満ちていて、
派手ではなくて、細やかかもしれないけど、
小さな天使を大切に思う人たちに囲まれて
小さな天使のささやかな行いを応援してくれる人に囲まれて

小さな天使は、幸せを感じる。

人のためにコツコツと何かをすること。
大切なものを大切にすること。
そのシンプルすぎて、多くの人が見落としてしまうものを、天使はすくいあげる。

目の前にあるもの
身近にあるもの
そういうものを大切に育見続けることが
小さな天使の心の光りを、豊かに灯し続ける。

乙女座は、このお話しの空気をみにまとっています。

月が乙女座にある日には、ひとりひとりの心にともる光りを大切に過ごしましょう。

身近なだれかのために、身近な何かのために、自分には何ができるんだろう。
豊かな心は豊かな日々を生みだす。
豊かな日々を祈りましょう。

<物語2:自分の世界を作る>

息をふぅ〜ってって吐きつづけると
自分のなかに、スペースがうまれた。

「今のあなたの人生には、空間が必要なの。
奇跡はね、空間をつくった部分に舞い降りるの。」

体のなかから去っていった、呼吸たちの囁きが聞こえた。

毎日のように揺られる満員電車はぎゅうぎゅうで呼吸ができないし
ぎゅうぎゅうにつまった真っ黒なスケジュール帳に、安らげる時間は見当たらない。

ある日、ふと気付く。
人が集まりすぎている場所にばかりいたら、人は幸せを感じることができないのだと。

無意識に、人の流れに目を向けて
無意識に、人の空気と混ざり合う。

そんななかでは、美しい物思いにふけることも
理想を思い描くことも、難しくなってしまう。

わたしたちには、空間が必要。

スケジュール帳に書かれた予定を消しゴムで消してみた。
その瞬間、久しぶりに体の力が抜けて、息をふぅ〜って吐くことができた。

息を吐ききると、自然と、小さな引き出しに目が向いた。
久しぶりに引き出しを開けてみると、
そのなかには、”理想”の日々が、しまわれていた。

乙女座の世界で大切なのは、スペースをつくることです。
日常を整えて、暮らしのなかに余白をつくること。

乙女座はロマンチストなのだといわれています。
自分のなかにある引き出しに、自分だけの理想の世界をしまっている。

美しくて、清らかな、穏やかな世界。
その世界は乙女座がつくりたい、自分の世界そのもの。

『自分の世界』をつくっていくこと。
それが乙女座の大切にしていきたいことです。

その世界に寄り添ってくれる人、
その世界に共感してくれる人がいれば、
それだけで幸せだと感じることができるのです。

たくさんの友人が欲しいとは思わない。
ほんの数人でも、自分の世界に馴染んでくれる人がいればと思う。

さまざまな情報が流れているこの世界。

柔軟性のある乙女座は、世間の流れにのろうと思えばのれます。
でもきっと、疲れてしまう。

自分の理想の世界を思い描いていきましょう。
乙女座は理想を現実にしていく力ももっています。

月が乙女座にある日にはゆったりとする時間をつくって
理想の自分を思い描きましょう、

自分の世界をつくっていくことで、その世界に共感してくれる大切な人に出会うことができます。


↩︎「星座と月と運勢」に戻る