蠍座

<物語1:深いところへと自分を導く星座>

ー静けさのなかに、神様はいるのよ。

蓮の蕾がつぶやいた。

静かに過ごしたい。
自分のなかにある神聖な部分と繋がって
少し自分を見つめ直したい。

蠍座がもっているものは
そういう静かな「陰」の空気。

静けさを感じているとき
人は、神聖なものと繋がりやすい。

”思いつくこと”って本当に”自分”が思いついているのだろうか。
”気付いたこと”って本当に”自分”の力で気付いているのかだろうか。

何かによって、気付かされているような、そんな気がする。

蠍座は、深いところへと、自分を導いてくれる星座。
自分の中の静かな場所と繋がることで
自分のうちにある神聖さと繋がる。

目を閉じて、自分の心臓の音を聞く。
当たり前に呼吸をし、当たり前に心臓が動く。
それは、自分の力ではない、何かのおかげ。

日々、命をもらって生きているわたしたち。
その命の分まで、この世界を味わう。

蠍座は、自分が生きていることで
いただく命があることに

生きているということが
”当たり前”ではないことに
自然と気付けてしまう。

”当たり前”なことは当たり前ではない。
だからこそ、ちゃんと生きなくちゃ。
大切に生きなくちゃ。

目には見えない何かに感謝する、大切なことを教えてくれる星座。


↩︎「星座と月と運勢」に戻る