「海」
顔とお腹を空へと向けて
海にぷかぷかと浮かぶ。
耳は、海に浸かっている。
海のなかの音。
海に入るといつも同じ感覚になる。
全てと1つになるような不思議な感覚。
わたしは死ぬとき、海に帰るんだって思う。
全ての川は海に向かって流れていく。
わたしの人生も海に向かって流れている気がする。
「死ぬとき、人は1人だ。」
そうやって言うけれど、
本当にそうなんだろうか?
だって、ここには全てがある。
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2月は神秘的な空気が世界を包む。
「ひとりじゃない。
孤独じゃない。」
そういう気持ちが深いところから浮かびあがる。
なにか大きなものに見守られているような、
どんなときも、優しくそっと包み込まれているような感覚。
委ねよう。
任せよう。
コントロールすることだけが人生じゃない。
流れに身を委ねる川の水みたいに。
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下にスクロールしていくと全ての星座が見えます。
順番は牡羊座→牡牛座→双子座→蟹座→獅子座→乙女座→天秤座→蠍座→射手座→山羊座→水瓶座→魚座です。)
牡羊座♈︎
わたしも海に浮かびたい。
海のうえで気持ちよさそうに
ぷかぷかと浮かぶカモメを見ながら
わたしは小さく呟いた。
するとカモメが優しい目をして
「こっちへおいでよ。」
とわたしに伝える。
「肩に力が入りすぎだよ。
それでは浮かぶことができない。
力を抜くんだ。
そのほうがうまくいくことが多いんだよ。」
ああ。
最近のわたしは力んでいた気がする。
もっと、もっと、力を抜こう。
牡牛座♉︎
魚の群れがわたしの前を通り過ぎる。
どうしていつも一緒に行動するの?
とても不自由に見えるけど・・・。
わたしがそう尋ねると
魚の群れから1匹の魚が外れて
わたしのほうへと泳いでやってきた。
「わかるよ。
そう思うよね。
ぼくもね、前はそう思ったよ。
恥ずかしいなって思うときもあった。
でもね、あるとき思ったんだ。」
何を?
「これでいいんだって。
だって、生き方なんて、みんな違うんだから。
ぼくにはぼくの「これでいいんだ。」
ううん、「これがいいんだ。」
があるんだよ。」
わたしは、その魚が群れに戻っていくのをみながら
「これでいいんだ。」
そう呟いた。
これで良かったんだ。
むくわれるとき。
双子座♊︎
どこに向かっていけばいいのか、分からないよ。
海の前で小さく座っていたわたしは
なんだかいつもより頭が重く感じて
膝におでこをそっと預けた。
「どこにも向かわなくていいよ。」
柔らかい声がして顔をあげる。
波が、わたしに話しかけてくれた。
「波も、向かうところはないよ。」
でも、ここにきた。
岸にきたよ。
わたしは言った。
「君も、ここにきたよ。
それだけでいいじゃない。」
わたしはなんだかほっとして
海に沈んでいく太陽をただただ眺めた。
蟹座♋︎
遠くの地平線を眺めていると、
心がざわざわしはじめて
ああ。
「不安」がやってきているんだって思った。
ふと、足の甲あたりがくすぐったくなって、
おそるおそる足元をみてみる。
足の甲に、ヤドカリ。
ねぇ、遠くばかり見ずに、足元を見ろって言いたいの?
わたしはヤドカリに聞いた。
「ううん。
ぼくが君の基盤になるよ。
だから君は遠くを見ていいよ。
そう、言いたかったんだ。」
わたしは、もういちど遠くを見た。
地平線の場所は同じはずなのに、
さっきよりも近くにある気がして
不思議と心がわくわくとした。
もう、「不安」はこなかった。
安心して未来を思い描けるとき。
獅子座♌︎
2つの貝殻を見つけて
手のひらにのせる。
「どっちがきれい?」
貝殻がわたしに問いかける。
真剣な眼差しで。
わたしは貝殻をよくみるために、
貝殻についた砂をきれいに落とす。
貝殻の本来の美しさをみるために。
どちらもきれい。
比較できるものじゃない。
それぞれが唯一無二だよ。
それを聞いて2つの貝殻は嬉しそうに笑った。
自分の本来の美しさに出会うとき。
自分だけの個性や生き方に不思議と自信が湧いてくる。
乙女座♍︎
海にぷかぷかと浮かぶ2羽のカモメに
わたしは声をかける。
どうして向き合っているの?
カモメはこちらを見て、
静かな声で答えてくれた。
「そういうときだからだよ。
いつもよりもね、もっと相手と向き合う、
そんな時間のなかにぼくらはいるんだよ。
君も特定の人と向き合うような
きっかけが与えられると思うんだ。」
わたしはただただ、かもめの話を聞いていた。
「その時間のなかで君の内側にある「美しさ」
が、さらに引き出されるんだよ。」
天秤座♎︎
「前に進むだけが人生ではないと思うんだよ。」
海を眺めずに通り過ぎようとしていたわたしに
小さな蟹が、そう言った。
「ゆっくりでいいんだ。
立ち止まってもいいんだ。
少しだけペースを落としてごらんよ。
それだけで、この世界の見え方が変わっていくよ。」
わたしは小さな蟹の横に座って海を眺めた。
太陽の光で、海がキラキラと輝いている。
前だけをみていたら、見落としていた景色。
このペースも、悪くない。
今月は、少しだけペースを落としてみる。
蠍座♏︎
「「これが自分だ」
そう思えるほうを選んだらいいよ。」
海に沈んでいく太陽が、そっと伝えてくれる。
太陽はやわらかいオレンジ色に世界を染める。
「何を選んでもね、選んだ選択を
「自分らしさ」に染めていくことが君にはできるんだ。
だからね、大丈夫だよ。」
どちらが正しいかじゃないんだ。
どちらが自分らしいかなんだ。
わたしはわたしに尋ねる。
どっちが自分らしい??
その選択の連続が心地良い人生をつくっていく。
射手座♐︎
「ただただ、流れを感じて。
そしてね、委ねるんだ。」
海のうえにぷかぷかと浮かぶ
可愛い鳥が、伝えてくれる。
「コントロールすることも
時には必要かもしれない。
でもね、流れに逆らわないという
選択も大切なときだってあるんだよ。」
わたしはふ〜っと深呼吸をして
肩の力をふわりと抜いた。
今月は委ねるとき。
山羊座♑︎
海で休んでいた鳥の群れが
いっせいに空へと羽ばたいていく。
きれい。
わたしがその姿をひとりで見ていると
鳥たちがわたしに向かってこう言った。
「見ているのは君だけじゃないよ。」
わたしはきょろきょろとあたりをみまわした。
すると、
わたし以外にも鳥の群れを眺める人たちがいて、
その人たちと目が合った。
同じ世界を見ている人たちとの繋がりが広がる。
ひとりじゃないんだ。
そう思えるとき。
水瓶座♒︎
波の音を聞いていると
心がふわりと安らいでいく。
静かなリズム。
優しい響き。
気持ちが焦っていたかもしれない。
心がざわざわとしていたかもしれない。
でも、それもやっと落ち着いてくる。
自分のリズムに戻れるとき。
「なんとなく嫌だなって思うことはね、
やらなくていいよ。」
波がそっと伝えてくれる。
今月は「やりたいこと」にスポットを当てる。
魚座♓︎
海が太陽の光を浴びて
キラキラと輝いている。
わたしは海に見惚れていた。
きれいだね。
そう伝えると海は優しく微笑んだ。
「相手の美しさに気付けるってことは、
君のなかにも美しさがあるっていうことだよ。」
わたしは首を傾げる。
「君だけの美しさがあるよ。
まだ気付けていない美しさ。
その美しさに気付くとね、
君の魅力はさらに広がっていくんだ。」
自分の魅力が広がるとき。
自分の美しさに目を向けていく。
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