2025年2月12星座別星の便り

「海」

顔とお腹を空へと向けて
海にぷかぷかと浮かぶ。

耳は、海に浸かっている。
海のなかの音。

海に入るといつも同じ感覚になる。
全てと1つになるような不思議な感覚。

わたしは死ぬとき、海に帰るんだって思う。

全ての川は海に向かって流れていく。
わたしの人生も海に向かって流れている気がする。

「死ぬとき、人は1人だ。」
そうやって言うけれど、
本当にそうなんだろうか?

だって、ここには全てがある。

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2月は神秘的な空気が世界を包む。
「ひとりじゃない。
孤独じゃない。」

そういう気持ちが深いところから浮かびあがる。

なにか大きなものに見守られているような、
どんなときも、優しくそっと包み込まれているような感覚。

委ねよう。
任せよう。

コントロールすることだけが人生じゃない。
流れに身を委ねる川の水みたいに。

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下にスクロールしていくと全ての星座が見えます。
順番は牡羊座→牡牛座→双子座→蟹座→獅子座→乙女座→天秤座→蠍座→射手座→山羊座→水瓶座→魚座です。)

牡羊座♈︎

わたしも海に浮かびたい。

海のうえで気持ちよさそうに
ぷかぷかと浮かぶカモメを見ながら
わたしは小さく呟いた。

するとカモメが優しい目をして
「こっちへおいでよ。」
とわたしに伝える。

「肩に力が入りすぎだよ。
それでは浮かぶことができない。
力を抜くんだ。
そのほうがうまくいくことが多いんだよ。」

ああ。
最近のわたしは力んでいた気がする。
もっと、もっと、力を抜こう。

牡牛座♉︎

魚の群れがわたしの前を通り過ぎる。

どうしていつも一緒に行動するの?
とても不自由に見えるけど・・・。

わたしがそう尋ねると
魚の群れから1匹の魚が外れて
わたしのほうへと泳いでやってきた。

「わかるよ。
そう思うよね。
ぼくもね、前はそう思ったよ。
恥ずかしいなって思うときもあった。

でもね、あるとき思ったんだ。」

何を?

「これでいいんだって。
だって、生き方なんて、みんな違うんだから。
ぼくにはぼくの「これでいいんだ。」
ううん、「これがいいんだ。」
があるんだよ。」

わたしは、その魚が群れに戻っていくのをみながら
「これでいいんだ。」
そう呟いた。

これで良かったんだ。
むくわれるとき。

双子座♊︎

どこに向かっていけばいいのか、分からないよ。

海の前で小さく座っていたわたしは
なんだかいつもより頭が重く感じて
膝におでこをそっと預けた。

「どこにも向かわなくていいよ。」

柔らかい声がして顔をあげる。
波が、わたしに話しかけてくれた。

「波も、向かうところはないよ。」

でも、ここにきた。
岸にきたよ。
わたしは言った。

「君も、ここにきたよ。
それだけでいいじゃない。」

わたしはなんだかほっとして
海に沈んでいく太陽をただただ眺めた。

蟹座♋︎

遠くの地平線を眺めていると、
心がざわざわしはじめて
ああ。
「不安」がやってきているんだって思った。

ふと、足の甲あたりがくすぐったくなって、
おそるおそる足元をみてみる。

足の甲に、ヤドカリ。

ねぇ、遠くばかり見ずに、足元を見ろって言いたいの?
わたしはヤドカリに聞いた。

「ううん。
ぼくが君の基盤になるよ。
だから君は遠くを見ていいよ。

そう、言いたかったんだ。」

わたしは、もういちど遠くを見た。
地平線の場所は同じはずなのに、
さっきよりも近くにある気がして
不思議と心がわくわくとした。

もう、「不安」はこなかった。

安心して未来を思い描けるとき。

獅子座♌︎

2つの貝殻を見つけて
手のひらにのせる。

「どっちがきれい?」

貝殻がわたしに問いかける。
真剣な眼差しで。

わたしは貝殻をよくみるために、
貝殻についた砂をきれいに落とす。

貝殻の本来の美しさをみるために。

どちらもきれい。
比較できるものじゃない。
それぞれが唯一無二だよ。

それを聞いて2つの貝殻は嬉しそうに笑った。

自分の本来の美しさに出会うとき。
自分だけの個性や生き方に不思議と自信が湧いてくる。

乙女座♍︎

海にぷかぷかと浮かぶ2羽のカモメに
わたしは声をかける。

どうして向き合っているの?

カモメはこちらを見て、
静かな声で答えてくれた。

「そういうときだからだよ。

いつもよりもね、もっと相手と向き合う、
そんな時間のなかにぼくらはいるんだよ。

君も特定の人と向き合うような
きっかけが与えられると思うんだ。」

わたしはただただ、かもめの話を聞いていた。

「その時間のなかで君の内側にある「美しさ」
が、さらに引き出されるんだよ。」

天秤座♎︎

「前に進むだけが人生ではないと思うんだよ。」

海を眺めずに通り過ぎようとしていたわたしに
小さな蟹が、そう言った。

「ゆっくりでいいんだ。
立ち止まってもいいんだ。
少しだけペースを落としてごらんよ。

それだけで、この世界の見え方が変わっていくよ。」

わたしは小さな蟹の横に座って海を眺めた。
太陽の光で、海がキラキラと輝いている。

前だけをみていたら、見落としていた景色。
このペースも、悪くない。

今月は、少しだけペースを落としてみる。

蠍座♏︎

「「これが自分だ」
そう思えるほうを選んだらいいよ。」

海に沈んでいく太陽が、そっと伝えてくれる。
太陽はやわらかいオレンジ色に世界を染める。

「何を選んでもね、選んだ選択を
「自分らしさ」に染めていくことが君にはできるんだ。
だからね、大丈夫だよ。」

どちらが正しいかじゃないんだ。
どちらが自分らしいかなんだ。

わたしはわたしに尋ねる。
どっちが自分らしい??

その選択の連続が心地良い人生をつくっていく。

射手座♐︎

「ただただ、流れを感じて。
そしてね、委ねるんだ。」

海のうえにぷかぷかと浮かぶ
可愛い鳥が、伝えてくれる。

「コントロールすることも
時には必要かもしれない。

でもね、流れに逆らわないという
選択も大切なときだってあるんだよ。」

わたしはふ〜っと深呼吸をして
肩の力をふわりと抜いた。

今月は委ねるとき。

山羊座♑︎

海で休んでいた鳥の群れが
いっせいに空へと羽ばたいていく。

きれい。
わたしがその姿をひとりで見ていると
鳥たちがわたしに向かってこう言った。

「見ているのは君だけじゃないよ。」

わたしはきょろきょろとあたりをみまわした。

すると、
わたし以外にも鳥の群れを眺める人たちがいて、
その人たちと目が合った。

同じ世界を見ている人たちとの繋がりが広がる。
ひとりじゃないんだ。
そう思えるとき。

水瓶座♒︎

波の音を聞いていると
心がふわりと安らいでいく。

静かなリズム。
優しい響き。

気持ちが焦っていたかもしれない。
心がざわざわとしていたかもしれない。

でも、それもやっと落ち着いてくる。
自分のリズムに戻れるとき。

「なんとなく嫌だなって思うことはね、
やらなくていいよ。」

波がそっと伝えてくれる。

今月は「やりたいこと」にスポットを当てる。

魚座♓︎

海が太陽の光を浴びて
キラキラと輝いている。

わたしは海に見惚れていた。
きれいだね。
そう伝えると海は優しく微笑んだ。

「相手の美しさに気付けるってことは、
君のなかにも美しさがあるっていうことだよ。」

わたしは首を傾げる。

「君だけの美しさがあるよ。
まだ気付けていない美しさ。
その美しさに気付くとね、
君の魅力はさらに広がっていくんだ。」

自分の魅力が広がるとき。
自分の美しさに目を向けていく。

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